ドコモ光マンションタイプの速さの現実と問題点

NTTドコモが提供する光インターネットサービス「ドコモ光」ですが、契約タイプは大きく分けて「戸建て向け」と「マンション向け」があります。同じ光回線なら戸建てもマンションでも違いはないように思えます。

しかし両者には大きな違いが存在しており、マンションでは思ったような速さが感じられないケースもあります。

この記事ではドコモ光をマンションで利用する場合の速さについて、出来るだけ分かりやすく解説し、快適に光インターネットを利用するための方法を探っていきます。

ドコモ光 速さ マンション

記事の内容

  • ドコモ光マンションタイプの速さの現実と問題点
  • ドコモ光マンションタイプの実力とは
  • 実測値
  • インターネットで必要な通信速度
  • 遅いのはなぜか?
  • マンション特有の問題
  • プロバイダによっても速さに違いがある
  • ドコモ光のマンションで速さを左右する要素
  • インターネット回線の歴史
  • 通信速度とデータ量のイタチごっこ
  • 分譲マンションと賃貸マンション
  • ドコモ光マンションタイプで速度変更する荒技
  • 戸建てより速さに不満の出やすいドコモ光マンションタイプ
  • 総括

ドコモ光マンションタイプの速さの現実と問題点

ドコモ光のマンションタイプは全ての条件が揃いさえすれば、戸建て向けタイプと同じく最大で1Gbps(1秒間で1ギガバイトの通信)の速さが出るはずです。

ところが実際にはそんな好条件が揃うことはあり得ず、思ったような速さにならないのが現実です。

まずはドコモ光マンションタイプの実際の速さと、なぜ光インターネット本来の通信速度が出ないのか、その原因について考えてみましょう。

ドコモ光マンションタイプの実力とは

ドコモ光マンションタイプのサービスは正式には「ドコモ光1ギガ」という名称で、これはさらに超高速通信が可能な「ドコモ光10ギガ」のサービスがスタートしたからです。そのサービス名のとおり、ドコモ光回線の最大速度は1Gbpsであるのはウソではありません。

しかし最高速度が確実に保証されるのは、建物に入る直前までの光回線であり、そこから先は様々な条件で速度が上下します。想像すると分かることですが、この「建物に入ってから」先の環境は、戸建てよりマンションの方が複雑かつ制約が多く、つまりマンションタイプの方が回線速度は出にくいケースが多いのです。

実測値

ドコモ光マンションタイプだけの問題ではありませんが、携帯電話を含め通信回線のほとんどは上限値までの速さが出ることはありません。

そこで回線の速度を測って、実際使うときの目安を実測値といい、その数値の方が回線選びの参考になります。

回線速度を測ることのできる「みんなのネット回線速度」というサイトを見ると、「ドコモ光マンションタイプ」は2021年12月6日現在15,932件の測定件数があり、ダウンロード(下り)速度の平均が260.05Mbps、アップロード(上り)速度の平均が210.17Mbpsとなっています。

ドコモ光マンションタイプの速さ:実測値

あくまで平均値なので全てのマンションでこの速度が出るわけではありませんが、ドコモ光の1Gbpsという最大速度の20%~30%ほどの速さという事になります。

これだけを見るとなかなかの速さのように感じますが、個別にみていくと結構な割合で100Mbps未満の報告が見られるので。速度が出るマンションと、回線速度の遅いマンションと、差は大きいようです。

インターネットで必要な通信速度

先ほどドコモ光マンションタイプで速さの実測値を見ましたが、これだけを見ても今一つ実感が湧かないと思います。ではインターネットの使用目的別に、どの程度の回線速度があればストレスを感じないのか、その目安を見てみましょう。

使用目的 下り速度(ダウンロード) 上り速度(アップロード)
メールやSNSのメッセージ送受信 1Mbps 128kbps ~ 1Mbps
WebサイトやSNSの閲覧・検索 1Mbps ~ 10Mbps -
SNSの写真投稿 - 3Mbps
SNSやYouTubeの動画投稿 - 10Mbps
YouTubeなどの動画視聴 3Mbps ~ 25Mbps -
オンラインゲーム 30Mbps ~ 100Mbps -

この数値を見ると要求される回線速度は低いように思えるかもしれません。しかしこの目安は一人で使用したときの数値なので、数人の家族が同時に使用しているときは簡単に容量オーバーするのです。

遅いのはなぜか?

ネットなどの評判を見ても「ドコモ光マンションタイプは遅い」という書き込みを目にします。もちろん戸建て向けでも遅いケースは存在するのですが、マンションタイプの方がはるかに多く言われています。

原因として一番可能性が高いのは「マンション内の通信速度が遅い」ということです。先ほども触れたとおり、ドコモ光の回線は建物に入るまでは最大速度1Gbpsなのですが、そこから先はマンション内の通信設備によって回線速度が影響を受けてしまいます。

マンション特有の問題

ドコモ光をマンションで利用する場合、まずは光回線をマンションまで引く工事が必要です。そして外部からマンションへ入った光回線はMDF(主配電盤)に接続されます。

これはマンションだけではなく、オフィビルも同様で、外部から接続される電話回線・光回線・ケーブルテレビなどは全てMDFを経由して、各個室へ接続されます。

つまりMDFと各個室の間がどのように接続されているかで、回線速度が決まってしますのです。

現在ほとんどのマンションで屋内配線は「VDSL方式」「LAN方式」「光ケーブル方式」の3種類のうちのどれかに該当します。

ドコモ光マンションタイプの速さ:問題点

VDSL方式はMDFから各個室へ電話線(メタルケーブル)で接続されていて、通信速度は最大100Mbpsと言われていますが、それだけの速さが出ることはまずないでしょう。また電話線だと距離が離れることによる速度減衰が大きくなります。VDSL方式は通信回線としては古典的な方式で、どの建物でも間違いなく使えるのですが、もっとも速度に不満の出る方式だと言えます。

LAN方式はMDFからLANケーブルをつかって各個室へ接続します。LAN方式だとVDSL方式より回線が安定するというメリットがあります。回線速度は使われているLANケーブルのカテゴリによって違い、安いため少し前まで主流だったカテゴリ5だと100Mbpsですが、ギガビットイーサネット向けの新しいカテゴリ6だと1Gbpsとなります。

しかし決定的な弱点があり、VDSL方式も同じなのですが、LAN方式はマンションに引き込まれた1本の光回線を共有することになるので、マンション内で多くの人が同時に使うと通信速度が低下してしまうのです。

光ケーブル方式はMDFから光ケーブルで各個室を接続し、また回線共有でもないため、理論上は1Gbpsの速さそのままに利用できます。マンション向けでは一番優れた屋内配線と言えますが、問題は光ケーブル方式に対応した建物が限られていることで、特に築年数の古い物件だと後付けでも設置が難しい方式です。

光インターネットが全てではないにせよ、マンションの購入や賃貸入居の際には、その通信方式なのかは確認しておきましょう。

プロバイダによっても速さに違いがある

ドコモ光では特に事情がない限り、プロバイダを24社の中から選ぶことになります。マンションタイプだと建物内の配線で通信速度が大きく変わることが分かりましたが、プロバイダによって違いはあるのでしょうか。実はあるのです。

一つ目の要素としてはプロバイダの設備の充実度と利用者数の兼ね合いです。もう一つがインターネットへの接続方法で、従来からあるIpv4と新しいIpv6のどちらでも接続できる「IPv4 over IPv6」、通称「v6プラス」というサービスを提供しているかどうかも大きな要素となります。

これらの差によって通信速度の速いプロバイダと遅いプロバイダでは100Mbps以上の違いがあります。下の表は「みんなのネット回線速度」という測定サイトで掲載されている、ドコモ光のプロバイダによる速度の違いです。

プロバイダ名 平均速度(ダウンロード時)
ドコモnet 315.64Mbps
GMOとくとくBB 302.66Mbps
Yahoo!BB 292.73Mbps

遅いプロバイダだと下のとおりになります。

プロバイダ名 平均速度(ダウンロード時)
楽天ブロードバンド 151.73Mbps
hi-ho 137.81Mbps

参考:みんなのネット回線速度

ドコモ光のマンションで速さを左右する要素

ドコモ光が「戸建て向け」と「マンション向け」には違いがあることに触れましたが、それを理解するためにはインターネット回線の歴史と、マンションならではの設備的問題を知る必要があります。

知るほどに難しい話になるのですが、なるべく分かりやすく解説していきます。

ドコモ光マンションタイプの速さ

インターネット回線の歴史

日本においてインターネットの個人利用が増えだしたのは1990年代後半ですが、当時はNTTに一般加入回線を使ったダイヤルアップ接続が中心で、アナログ回線で56kbps、ISDN回線で64kbps~128kbpsという今では考えられないような低速度でした。しかも現在ドコモ光で提供しているような定額制ではなく、使っただけ料金が増える従量制が普通でした。

その後アナログ回線を利用しながらブロードバンドインターネットを利用できるADSLが登場し、2000年代にはインターネット通信の主役になったのですが、ここまでは回線自体はアナログ回線の利用であり、つまりこの頃までに建てられたマンションの屋内通信設備はVDSL方式のようなアナログ回線が普通でした。

今では足り前になってきた光回線のよるサービスが2010年代になってから拡大し、これ以降のマンションであれば、屋内に光回線を引いていたり、将来的な光回線の敷設を前提とした設計になっていたり、ドコモ光マンションタイプで困ることは少ないでしょう。

今後は「ドコモ光10ギガ」のような超高速光通信などのサービスも拡大が予想されますが、そうなると再び「マンション内の通信回線」という問題が出ることになりそうです。

通信速度とデータ量のイタチごっこ

かつてモデムを使ったダイヤルアップ接続の時代は、現在のような動画だらけのサイトは存在しませんでした。56kbpsの通信速度で動画のような大きいデータのダウンロードなど出来ないからです。

しかし通信速度が上がっていくと、それに比例してウェブ上のデータ量も増え続け、必ずしも回線速度の速さに満足できないという、回線速度とデータ量のイタチごっこのような状態です。

ただ、この状態もそろそろ終焉しそうで、たとえば8K映像をストリーミングで受信するとして、そのままダウンロードするとなると24Gbpsという途轍もない回線速度が必要になりますが、実際にはデータの圧縮技術の進歩でその150分の1~300分の1ほどの回線速度で十分なのです。

そう考えるとインターネット回線も円熟の時を迎えていると言えます。

ドコモ光マンションタイプの速さ:通信速度・データ量

分譲マンションと賃貸マンション

マンションは分譲マンションと賃貸マンションの2種類に分かれます。今どきの新しい分譲マンションだと、MDFから各個室に光回線が引かれているので、問題はドコモ光マンションタイプと契約が可能かどうかだけです。

しかし古めのマンションとなると設備的な制約があるうえ、光回線を検討するにしても個人では決めることができず、管理組合の同意や管理会社との打ち合わせなど、一気にハードルが上がってしまいます。

一方賃貸マンションも築年数によって設備に違いはありますが、入居者募集のため無料で光インターネットを利用できるようにしている物件も増えています。もし未対応のマンションの場合は大家や管理会社にお願いするしかありません。

ドコモ光マンションタイプで速度変更する荒技

もし住んでいるマンションでドコモ光を利用して、その速さに不満があるとき、外部から光回線を直接居宅まで引き込むという荒業もあります。

これを実行するためには建物に穴をあける必要があるので、分譲マンションの場合は管理組合の、賃貸マンションの場合は大家の承諾が必要になります。

また工事費がかなり割高になるので、現実的かどうかは少し疑問です。

しかしこれが出来るならドコモ光10ギガすら引き込める可能性があるわけなので、簡単に引越しが出来ない分譲マンション住みの方なら考えられない話でもありません。

ドコモ光マンションタイプの速さ:速度変更

総括:戸建てより速さに不満の出やすいドコモ光マンションタイプ

記事のポイントをまとめます。

ドコモ光マンションタイプの速さと問題点

  • マンションの外までは速いドコモ光
  • 実際の速さは最大値の20~30%
  • 必要な回線速度はどのくらい?
  • マンションタイプ特有の屋内配線の種類
  • 意外と大事なプロバイダ選び

ネットの進化と連動していたマンションの回線

  • アナログから光までの進化と通信設備
  • 回線が速くなればデータも増えるというイタチごっこ
  • 分譲マンションと賃貸マンション
  • 自宅専用の回線を引くという荒業

ドコモ光のマンションタイプでは戸建て向けサービスと比べ、速さに不満を持つユーザーが多くなっています。これは集合住宅ならではの共用設備の壁が一番大きく、個人で変えるのは非常に難しい問題です。

特に古くから住んでいるマンションや中古物件では、そもそもドコモ光の利用すら出来ないケースもあります。もしマンションの購入や引越しを考えるのであれば、そのマンションの設備について調べておいたほうが、ドコモ光の速さに関する後悔を防ぐことが出来るでしょう。

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